ラモンは『バルガス・リョサのキホーテ』の中で、自らが信奉する新自由主義の宣伝のためにキホーテを利用したとして、ペルーの作家バルガス・リョサを痛烈に批判しています。ラモンの記事に説明があるように、2005年でキホーテの初版が出てから400周年になるということで、それを記念した新版のキホーテが2004年冬に発売になりました。ところが、この版にスペイン語圏の作家を代表してバルガス・リョサが寄せた序文が、キホーテを新自由主義小説として読み替えるものだったのです。

さすがはスペイン語で書かれた最初の文学作品とも言われるセルバンテスのドン・キホーテ。このリョサの序文は大きな波紋を引き起こしました。2005年の世界社会フォーラムにおいて、出版400年記念としてキホーテを巡るシンポジウムが開催され、新自由主義を批判する立場からドン・キホーテを語るという試みがなされたのです。

このシンポジウムに参加したのは、『Las Andaduras del Che』に序文を寄せているラモンの盟友Ignacio Ramonetイグナシオ・ラモネ、ノーベル賞作家Jose Saramagoジョゼ・サラマーゴ、ウルグアイの作家Eduardo Galeanoエドゥアルド・ガレアノといったオルターグローバリゼーションを代表するそうそうたるメンバー。

次回からは、とても興味深いこのシンポジウムについてご紹介していきます。

世界社会フォーラムは、新自由主義型のグローバリゼーションに異議を唱えるアンチ・グローバリゼーション運動が世界規模で盛り上がりを見せていた 2001年に、ブラジルのポルトアレグレで生まれました。富と権力を持つ者たちの代表会議である世界経済フォーラム、いわゆるダボス会議に対抗して、『もう一つの世界は可能だ』をスローガンに、持てざる者たちの会議として組織されたのです。日本での活動はこちらをご参照ください。

このスローガンから、こうした主張はアルテルムンディアリスモ(もう一つの世界主義)と呼ばれています。こうした動きに興味のある方は、是非ともワォズニャクが挿絵を担当しているラモンとイグナシオ・ラモネの共著『グローバリゼーション・新自由主義批判事典』(作品社)を手に取ってみてくださいね。

こちらは書籍と同じタイトルのビデオ作品で、地球温暖化防止京都会議(COP3)がテーマにになっています。音楽を担当しているのは、もちろんマヌ・チャオ。ちなみに、マヌ自身も『Mentira』の中で、同じテーマを扱っています。

広告