欧州内の人々の自由な往来を保証するシェンゲン協定を巡る状況が変わりつつあります。3月のこと。5月3日からバルセロナで欧州中央銀行(ECB)サミットが開催されることを理由に条約が停止され、カタルーニャ内のスペインとフランスの国境で検問が復活しています。ちなみに、現在選挙戦真っ直中のフランス大統領サルコジは3月の演説中に、国境の検問を強化するためにシェンゲン条約の見直しが必要であると訴え、ドイツの支援も得ていると発言しています。

スペインは欧州の怒れる人々に対して国境を遮断

バルセロナで開催される欧州中央銀行(ECB)サミットのために、シェンゲン協定が一時停止

バルセロナで5月2日、3日に開催される欧州中央銀行(ECB)サミットのために、マリアノ・ラホイ政府はEU加盟国間の人々の自由な往来を可能にするシェンゲン協定の一時停止することを発表した。国境の検問は4月28日土曜日の0時に開始、5月4日金曜日が終わるまで行われる。3月29日のゼネストの動員とバルセロナで起こった警察とデモ参加者の衝突を受けて、大規模な動員に終止符を打つための新たな仕組みを試している政府は、サミットに向かう欧州の活動家の入国を妨げるためにこの措置を取ることにした。

内務相はシェンゲン協定の停止で国境の検問を大々的に行うことで安全性が高まり、ECBに反対するために多くの人々が集まるのを阻止できるとしている。政府はラ・ジョンケイラ、ポルト・ボ、プッチセルダ、カンプルドン、レス、カンフランなどフランスとの国境の地上検問を強化する。ジロナとバルセロナの空港においても人々の入国が監視されることになり、入国を拒否される可能性もある。シェンゲン協定のテキストは、「公の秩序や国内の安全にとって深刻な脅威」となる場合には、国境のない欧州における人々の自由な往来を一時的に中断することができると定めているのだ。

さらには、カタルーニャ州政府と中央政府は7000人まで警官派遣できるように準備しており、サミット開催中はバルセロナに国家警察2000人、州警察及び市警察で4000人以上が配置される。この大規模な派遣に関して州警察長官マネル・プラットは、ECBの訪問は「中央政府にとって大きな賭け」であると言って正当化し、治安を最大限まで強化することが必要だと付け加えたと、Europa Pressは報道している。警察の指揮を取るのは、安全局長イグナシオ・ウリョアと州内務相フェリプ・プッチ。治安維持部隊は、州警察の管轄と責任である「公の秩序が維持できない」場合にのみ出動するとしている。

学生、教育者、職員をまとめるPUDUP公立大学擁護統一プラットフォームは、サミットと重なる5月3日に、教育相ホセ・イグナシオ・ベルトが計画している学費の引き上げに反対する大学ストを呼びかけている。PUDUPは、11月17日と2月29日に行われた州政府の予算削減に反対する大学ストを呼びかけた団体である。

以前にも国際機関に反対する人々の動員を阻止するためにこの措置が取られたことがあった。その中でもとりわけ重要なのが、NATOサミットのためにリスボンで2010年11月に行われたものだ。ポルトガルは、NATOサミット解散期間中全欧州からの活動家数十名を追放した。サミットに先立つ数日間、全欧州からの活動家数十名のポルトガルへの陸路と空路での入国を妨害した。ポルトガル警察は追放した総人数を明らかにしなかったが、丸ごと停止させられたバスが数台あった。

2010年にポルトガル当局によって拘束されたスペインの活動家の1人は、彼にも仲間にも前科や係争中の問題はなかったにもかかわらず、「空港で私たちは4時間以上に渡って足止めされ、一人づつ尋問にかけられ、全ての所持品をチェックされ、政治的思想について聞かれた。それからスペインに戻る飛行機に乗せられた」とPúblico.esに語った。シェンゲン条約の停止は国がEU加盟国の人々に対して入り口を閉鎖することを可能にするが、条約は誰に入国を許可し誰を拒否するかを決める手続きを定めていない。追放された活動家は「おそらくスペイン警察が私たちを追い出すための調書をポルトガルに渡したのだろう。前科がないのだから合法ではない活動家のリストを使用したのは明らかだ」と言っている。

2012.04.27 España blinda las fronteras contra los indignados europeos

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