ロルカ、ストラマー、ムグルサースペインにおける音楽とレジスタンス

GetInline8月27日にラバンデリアで行ったイベントの後で、映像のリストを知りたいというリクエストをたくさんいただいたので、当日流した映像をすべてアップします。

参加されなかった方のために一言説明を加えておくと、スペインにおいては「ファシズム=ナショナリズム」と理解されていることから、ナショナリズムを批判したことでフランコ派に目をつけられたロルカを出発点に、音楽を通じてファシズムとナショナリズム、さらには国家について考えるというのがイベントの目的でした。

当日は紹介した楽曲の歴史的、政治的な背景について説明を加えながら進行していったのですが、さすがに2時間近いトークの内容を文章に起こせなかったので、コメントは流れがわかるだけのものになっています。 もっと読む

『チェのさすらい』PDF版の配布開始!

19世紀の終わりにスペインの人々は、17世紀に騎士道小説のパロディとして生まれたセルバンテスの『エル・キホーテ』を再発見し、1905年の出版300年記念を機にキホーテが大きなブームとなりました。その当時、あらゆる論理に抗って闘いながら、人々が風車としか見なさない巨人、不正義に立ち向かう理想主義者キホーテの中に英雄の姿を見出したのが、他でもないLibertarios リベルタリオス、何よりも自由を愛するアナキストたちでした。キホーテのように生きようとした彼らは、自由の最大の敵ファシズムに行く手を阻まれ、1939年の内戦終結後にその多くが祖国を追われることになります。 もっと読む

【11・30】HAY ALTERNATIVAS!もうひとつの道はある 出版記念BAR de ATTAC

今月末11月30日土曜日18時からおなじみの新宿三丁目カフェ・ラバンデリア『もうひとつの道はある:雇用と社会福祉のための提案』の出版記念イベントが開催されることになりました。

今回は翻訳者の一人として私も参加して、本書やスペインのATTACについてお話するとともに、原書の出版から2年がたった現在のスペインの状況も報告します。

このところ、欧州での右傾化やファシズムの高まりを指摘する報道を目にすることが多くなりました。そういった側面があることは否定しませんが、少なくともスペインにおいては反対方向への動きも活発になっています。

例えば、二大政党の一つPSOE労働社会党は、先週政策会議の後に「左への旋回」を宣言しました。これは、立ち退き問題に対処するために銀行所有下の空き住居の接収や、無収入者や社会手当受給者に対して最低限の水(100L/日)と電気(1400W/年)の無料提供を決めたアンダルシア州政府が実践しているように、明確な左派路線で支持が上昇しているIU連合左派から票を取り戻すためです。

また、ファシズムのような排外主義ではなく、連帯によって危機を乗り越える試みも増えています。こうした動きは、常々、ブログで記事にしようと思っているのですが、なかなか時間がとれないのが現状なので、この機会にまとめてご紹介しようと思っています。

以下、イベント紹介文を転載します。 もっと読む

『もうひとつの道はある:雇用と社会福祉のための提案』出版!

昨年の8月のスペインの経済学者トーレス氏の訪日に関連しての告知したATTAC JAPAN(首都圏)との計画がついに実現し、ナバロ、トーレス、ガルソンという三人の経済学者の共著『HAY ALTERNATIVAS-Propuestas para crear empleo y bienestar social en España』の邦訳『もうひとつの道はある:雇用と社会福祉のための提案が出版となりました。

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もうひとつの道はある:雇用と社会福祉のための提案

著者 ビセンス・ナバロ/ホアン・トーレス・ロペス/アルベルト・ガルソン・エスピノサ

新自由主義陣営の「オルタナティブはない」という主張に真っ向から反論して、「オルタナティブはある」ということを示すために書かれた本書は、大手マスメディアから完全に黙殺されたにもかかわらず、ネットや口コミで話題となり重版を重ねています。「経済のことをわかりやすく説明するのが経済学者の仕事」と言うガルソン氏の言葉通り、抽象的な経済論ではなく、実例を引き合いに出した具体的な話が中心であることが、幅広く読まれている理由の一つでしょう。現在書店には第12刷が並んでいますが、フリーのPDF版もあるので、実際の読者はその数倍となるはず。

本書の特徴は、経済学者による新自由主義批判であるということです。私は10年ほど前の反グローバリゼーション運動がきっかけで、反新自由主義的な視点に興味を持ったので、今までに目にしてきたものは「人間より経済を優先させるのは問題ではないか?」というようなモラルの面からの批判が中心でした。なので、本書を読んで一番驚いたのは、新自由主義は経済にとっても有害であるという指摘でした。つまり、新自由主義を擁護する際の常套文句「経済を良くするためだから仕方ない」という言い訳すら嘘!ということなのですから。

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10/7(日) attacカフェで報告します

今週日曜日7日15時からおなじみの新宿三丁目カフェ・ラバンデリアでAttac Japan主催の『アセンブレアでattacカフェ~IMF/世銀のない世界は可能だ!その3~』が行われます。こちらにSkypeでバルセロナから参加して、現在のスペインの状況を報告することになりました。2000年代のオルタグローバリゼーションとの関係や、現在翻訳中の『もう一つの道はある』、また独立問題で注目を集めるカタルーニャの状況についてもお話したいと思っています。

2012-10-07[sun]

Asamblea de attac Cafe – アセンブレアでattacカフェ

~IMF/世銀のない世界は可能だ!その3~

Que se joda la Torika! くたばれトロイカ!

エビハラヒロコ~スペイン・バルセロナからの報告

日時 2012年10月7日(日)15:00~17:00

場所 Cafe Lavanderia

   東京都新宿区新宿2-12-9 広洋舎ビル1F

地図 http://cafelavanderia.blogspot.jp/search/label/MAP

No Pasaran! やつらを通すな!

No queremos ni la Toroika ni la FMI ni el Banco Mundial!! トロイカもIMFも世銀もいらない!!

Lo que queremos es la Democracia!! 私たちが望むものは民主主義だ!!

財政危機に直面するスペインでは、EUへの支援要請の条件である緊縮財政を盛り込んだ予算案を巡り、大きな反対のデモが繰り広げられています。スペインの危機は「金融危機ではなく金融詐欺だ!」とも言われています。

緊縮財政や労働規制緩和、民営化など、EUからの支援を受けるための条件策定と実施状況の監視はEU、欧州中央銀行、そしてIMFの「トロイカ」が行います。「トロイカ」の管理下にあるギリシャやポルトガルでは厳しい緊縮財政と労働規制の緩和に対して「トロイカは出て行け!」という抗議の声が国会におしよせて街頭を圧倒しています。ポルトガルではトロイカが押し付ける社会保障費費用の労働者負担の増加を撤回させています。

日本では、労働規制緩和のお手本としてスペインやイタリアの解雇規制緩和が取り上げられており「規制緩和をしなければスペインのようになる」など言われていますが、緩和をすればスペインやギリシャのようになる、というのが本当のところでしょう。庶民から取り上げて金持ちに回す消費増税や一層の金融緩和など、攻撃の性格は同じです。

今回のattac Night CafeはAsamblea de attac Night Cafeと称して、抵抗の新しいスタイルを提示した昨年5月15日の広場占拠闘争からつづく動きを伝えてきたスペイン・バルセロナのエビハラヒロコさんとつないでおくります。IMFや世界銀行などグローバル金融資本主義の世界とは違うあり方を示したattacスペインのトーレスさんら三人の共著『もう一つの道はある』の内容についても触れる予定です。